アジア=ポリエチレンが供給過剰に直面
アジアのポリエチレン(PE)市場は、定修およびトラブルのため稼働停止していた設備が再開しているほか、2021年に新規設備の立ち上げが控えており、供給が過剰な局面を迎えている。また、米国で2基の新規設備が4~6月期に稼働開始しており、先行きアジア向けに供給されると見られている。アジアでは今後、一段と供給が余剰になりそうだ。一方、新型コロナウイルスが引き続き世界中で広まっているため、需要は全体的に振るわない状況が続いている。
一方、2021年の供給は全般的に大きく変わらないもようだ。アジアでは約500万トン規模の新規PE設備が立ち上げを予定しているものの、予定どおり稼働するかは不明。また、既存の老朽化設備は低水準で稼働するとみられている。
需要面では、2021年も包装、消費材、医療向けのPE需要が堅調とみられる。ただし、製品の輸出減および流動資金などの問題により、他の用途向けは引き続き軟調に推移しそうだ。先行きの需要に不透明感がある。
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