中国=天然ガス需要、2020年の伸びに大きな鈍化なし
2020年における中国国内の天然ガス需要が大きく後退する可能性は低そうだ。中国石油化工(Sinopec)の専門家によると、新型肺炎の拡大の影響で需要は一時的には落ち込むものの、その後底入れし、夏から秋には回復するとみられているためだ。 その根拠として、①家庭用および商業用のガス需要は、新型肺炎感染の封じ込みを終えた後、回復することが見込まれている②国際スポット価格が低位に推移しているなか、この低価格が需要を刺激し、夏および秋には輸入が増加する可能性が高い③新型肺炎の拡大の終息が宣言された後は、政府による需要刺激策が打ち出される公算が大きい―ことが挙げられている。 ただ、反対意見もある。現在の下流部門におけるガス需要低迷の影響で、中国国内のLNG(液化天然ガス)ターミナルおよび貯蔵施設からの出荷量は過去数年と比べて大きく減少している、と上海石油天然気(Shanghai Petroleum and Natural Gas Trading Center、SHPGX)の専門家は指摘している。新型肺炎の終息宣言後も、経済活動およびガス需要の本格的な回復にはある程度の時間がかかり、2020年のLNGの輸入増加率は鈍るとみられるためだ。
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