中国=新エネルギー車の補助金予算、20年は314億元
中国財務省はこのほど、「2020年の省エネルギー排出削減補助金予算の地方配分結果」を発表した。このなかで、2017年度の新エネルギー車の推進に関する補助金の申請は約160億元で、18年度の省エネおよび新エネルギーバス運営の補助金は約153億元だったと明らかにした。2年間の補助金は計約313.68億元となった。政府は2020年の補助金予算として314億元を計画しているという。 これらの補助金の対象となったのは37地域で、もっとも多かったのが河南省の54.6億元。背景として、同省の自動車メーカーYutongが、新エネルギーバスの分野で大きな市場シェアを占めていることが挙げられる。次いで湖南省(29億元)、山東省(28億元)となった。 中国は2009年に新エネルギー車の推進を開始し、10年に補助金政策を導入。これを受けて、多くの企業が新エネルギー車事業に参入した結果、中国は世界最大の新エネルギー車市場になっている。 一方、新エネルギー車の補助金額は年々減少しており、20年末に完全に終了する予定。補助金終了後も、「双积分」(ダブルポイント、下記の註参照)政策は継続し、ポイント取引を通じて新エネルギー車の普及を図る。 中国自動車産業協会によると、2019年1~10月の新エネルギー車の生産台数は98.3万台と、前年同期比11.7%増。関係資料によると、近年、中国の新エネルギーバスの台数は飛躍的に伸びており、18年に34万台に達した。運行中のバス総数の50%を占めている。
註:「双积分政策」=乗用車の生産・販売企業に対し、燃費規制をかけると同時に、一定比率の新エネルギー車の生産・販売を義務付ける。新エネルギー車の販売と新エネルギー車の研究開発を促進する狙い。2018年に始まり、19年に一部を修正した。
|