記者の眼記者の眼

第193回 (2023年4月26日)

 日常利用する商店街にドラッグストアが4店ある。各店の前を歩いて通り過ぎるのに3分とかからない。狭い地域にはやや多すぎると思うくらいだが、駅前という立地のせいか、共存が可能らしい。

 

 個人的には、石鹸やシャンプー、台所・風呂用の洗剤などを購入するためにドラッグストアに立ち寄ることが多い。その中で洗濯用には粉石鹸を使う。4店で入手できるのはA社とB社、C社の3製品。3種を順繰りで利用する。

 

 A社の製品は以前から、箱入りだけでなく詰め替え用のパック入りの商品も販売していた。A社は、SDGs(国連の持続可能な開発目標)評価でランキング上位の常連企業。同社のサイトには他の製品も含め詰め替え方法が、写真入りで掲載されている。箱と専用スプーンを再利用すればごみを削減できる。

 

 4店のうちある店では昨年、いつの間にかA社製品の箱入りが棚から消え、詰め替え用のみとなった。店の方に訊ねると、箱入りの購入は「注文となります」と聞いて、小さく驚いた。もっとも別のある店では両種の在庫が続く。今年1月、当該の別の店に行くと、B社の箱入りの隣に詰め替え用のパックが積まれていた。棚の前面の値札には赤い文字で新製品と記入されていた。

 

 C社も早晩、詰め替え用の販売に踏み切るのだろうか。ごみ削減の意識がさらに強まり、詰め替えだけの販売が多くなれば、ちょっと面倒になると思ってしまう。SDGsの波が無精者にもじわじわと押し寄せている。

 

(戸塚)

 

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