記者の眼記者の眼

第185回 (2023年3月1日)

 スーパーマーケットで煎餅などの米菓子を購入する際、原材料表示を確認し、日本米を使用した商品を購入するようにしている。もちろん自宅でも食べる米も日本米だ。外国産米を使用した菓子は多く流通し、米国産や豪州産の米を商品棚に見かけることは珍しくないが、どうしても国産にこだわってしまう。決して食わず嫌いではない。ただ、国産米を消費することで、日本の農家の所得が創出され、その帰結として日本の食料自給率の改善と食料安全保障の強化に少しでも貢献できればとの想いからだ。安全性や味の品質面においても国産米を最も信頼している。

 

 残念ながら味噌や醤油、豆腐などの原料となる大豆は90%を輸入に依存している。減反政策が進められる一方で外国産を大量に輸入している米においても、同様の事態が将来発生しないことを切に願う。

 

 日本のエネルギー自給率は食料自給率以上に低く、海外依存度が高い。これは日本が海外から原油や天然ガスを輸入するたびに、日本人の所得が海外に流出していることを意味する。

 

 ところで昨年のサッカーW杯に出場したポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドは、W杯後にサウジアラビアのチームに移籍し年俸280億円と報道された。このチームを所有するのはサウジアラビアの王族のようだ。お金の流れを考えると、我々が支払った電気料金やガス料金の一部が産油国に流れ、有名選手の高額年俸の原資になっていると推測するが、どうだろうか。

 

(小屋敷)

 

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