記者の眼記者の眼

第166回 (2022年10月5日)

 先日、自宅の8月分の電気料金を見て驚いた。1カ月の電気料金が初めて2万円に達したのである。私が住むマンションは高圧一括受電のため、一般的な低圧料金に比べて割安で、いわゆる電力の端境期であれば、78千円程度で済むことが多い。これまでは夏場でも1万円ちょっとだった。

 

 夫婦で在宅勤務が増えたため、昼間のエアコンの稼働率は確実に上昇しているほか、さらに今夏は暑い日が続き、夜寝るときでも子供部屋も含めて寝室のエアコンはつけっぱなしだったことも多い。「結構高いかな」とは予想していたが、まさか2万円に達するとは思わなかった。

 

 今回、ここまで電気料金が上昇したのは、エアコンの稼働率上昇はもちろんだが、「燃料調整費」の上昇の影響も大きい。燃料調整費は、燃料価格の上昇時には電気料金も上昇し、下落時には電気料金も下がる仕組みだ。今年2月末のウクライナ侵攻以降、原油やガス、石炭など発電燃料の価格は大きく上昇し、燃料調整費も上昇し続けている。急激な円安ドル高の影響も、発電燃料のほぼ全量を輸入に頼る日本にとって、価格上昇要因となっている。

 

 普段、あまり値段を見て買い物などしないため、物価上昇にもあまりピンとこない自分であったが、今回、電気料金の明細を見て物価上昇を肌身で感じることとなった。今後も様々な物品に対する値上げが進む可能性があるため、これを機に節約ということも考えて生活していこうと思った次第である。

 

(本間)

 

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