記者の眼記者の眼

第142回 (2022年4月13日)

 316日夜に福島県沖地震が発生した時、私は湯船に浸かっていた。幸い震源地から遠く離れた場所にいたため揺れはあまり大きくなかったはずだが、浴槽のお湯が右に左に揺れているのを肌で感じて、実際の震度よりも大きな地震に感じられた。今まで大きな災害に遭った経験がないことを理由に、地震の怖さを過小評価してきたことを反省した。尻に火がつき、ようやく災害対策をしようという気持ちになった。

 

 まずは自宅にある防災グッズの確認。見つけたのは賞味期限が大幅に切れた携帯食と中学生のころに技術の授業で作った防災ライトの2つだけ。さすがに危機感がなさすぎる。すぐさま工具、薬、防寒具、飲料水、さらに携帯用のソーラーパネルを購入。現代社会の生命線である電気の確保は重要だと思ったからだ。とりあえず値段が手ごろで使い勝手の良いものを買ってみた。

 

 いざ届いたソーラーパネルを使ってみたが、待てど暮らせどポータブル電源の充電はほとんど進まない。どうやら出力が小さすぎてポータブル電源の充電を賄うには非力すぎたようだ。ソーラーパネルに罪はないが、目的に沿わないものを買ってしまったことをかなり後悔した。

 

 目的に沿うものといえば、私は読者の知りたいと思う情報に即した記事を提供できているだろうか。自分は何を求められているのか考え、読者の目的に沿った内容になるよう試行錯誤しながら記事に落とし込みたいと思う。

 

 

(朝比奈)

 

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