記者の眼記者の眼

第141回 (2022年4月6日)

 社会人になって3年目の春を迎えた。振り返ると、在学中の就職活動、また就職してからも業務を通じて多くの人との出会いがあった。いつも感じるのは人との「ご縁」の不思議さ、そしてコミュニケーションの大切さだ。

 

 就職活動では、エネルギー系やメディア系の企業を志望し、合計で40社ほど受験した。就活は苦戦を強いられたものの、多くの企業を訪問する中で、印象深い出来事もあった。あるエネルギー系企業を訪問したときのことだ。酷暑のなか、自身を含む7人ほどの就活生はリクルートスーツを身にまとっていたが、説明会が始まると、担当の取締役の方が「暑いのでネクタイも上着も脱ぎましょう」と気遣ってくれたのだ。身構えていた就活生の心をほぐしてくれた一言に、非常に感心したことを覚えている。

 

 結局、3月に訪問したリム情報開発とご縁があり、入社。いまは電力市場を追いかける記者となり、マーケット参加者と対話する毎日だ。情報を聞き出すコミュニケーションの難しさを痛感する日々だ。そんな中、就活時に経験した出来事から、ふとした一言が相手の心を動かすことがあるのだと、取材先の琴線に触れるような言葉を模索してみたりもする。

 

 さて、「ご縁」の不思議さについてだ。さきほど紹介したエネルギー系企業は、いまでは自身の取材先の1つとなっている。あのとき気遣ってくれたことを思い出しつつ、よりよい記事を書けるように努めていきたい。

 

 

(青山)

 

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