記者の眼記者の眼

第137回 (2022年2月9日)

 「袋はお付けしますか?」。買い物をする際、店員に言われるお決まりのフレーズになりつつある。レジ袋有料が始まって1年以上が経つ。最初は若干ストレスを感じたが、私自身も次第にエコバックを持参するようになった。今ではバックを忘れてしまったときは非常に悔しさを感じてしまう。たった2円程度の少額なのに払うのが惜しい。いっそう環境意識が高まる。有料化の結果、レジ袋辞退率は全国で7割超に達するいう。

 

 レジ袋有料化の意義を調べると面白いことがわかった。有料化によって環境意識は一段と高まる一方で、プラスチックごみを減らすことには繋がらないという。あくまでも有料化によって環境意識を高め、国民のライフスタイル変革を促すことが目的だという。積極的にレジ袋を辞退していたが、この事実にはちょっぴりショックを感じた。改めて環境問題の難しさを痛感する。

 

 長期的な視点で考えると、意識を高めることが環境問題の解決に寄与するのかも知れない。問題は確実にCO2を減らすことができるかだ。

 

 「千里の道も一歩から」。まさしく脱炭素化は短期間で成し遂げられるものではなく、粘り強い努力が必要である。環境意識を高めることはその一歩であろう。

 

 世界は脱炭素化に向けて足並みを揃え、今後も流れはさらに加速していくだろう。記者として世界が変化していく姿を見届けるのは楽しみである。とりあえずエコバックは使い続けたい。

 

(青山)

 

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