記者の眼記者の眼

第135回 (2022年1月12日)

 多くの役所や企業が仕事始めとなった4日、国内の新型コロナウイルスの感染者は3カ月ぶりに1,000人を超えた。年末年始休暇中の人々の移動や変異種オミクロン株の蔓延が感染者数を押し上げたと見られている。

 

 思えば、国内で新型コロナウイルスの第3波を迎えた2020年末は、帰省を控え、外出を自粛した人がほとんどだろう。21年末は2年ぶりに再会を果たした家族や友人も多いようだ。しかし、喜びもつかの間。再び蔓延防止等重点措置の導入といったニュースが流れている。これから人類はウイルスとうまく付き合って生活せざるを得ない気がする。

 

 一方、コロナ禍を機にテレワークがすっかり定着し、働き方改革を前向きに捉えている企業も多い。これによってペーパーレス化も急ピッチで進んでいる。221月に電子帳簿保存法が法改正されたことを受け、原紙を好む日本の企業も、今後は請求書といった書類をPDFメール送信やウェブシステムアップでやり取りする流れが強まるだろう。石油元売りから卸業者等への仕切り価格の通知も、従来のファクスからウェブ通知に切り替えたケースもある。

 

 石油業界もこれから一段と変化への対応を求められるだろう。脱炭素の動きがさらに強まり、次世代エネルギーとして水素やアンモニア、バイオマスなどが期待されている。22年は石油業界にとってどんな年になるだろうか。コロナ禍で先の読みにくいいま、記者としてその変化をしっかりと見つめていきたい。

 

(林)

 

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